大企業で難しいことは「何かを捨てること」なのかもしれない

こんばんは、源(@kinogen0018)です。

俺は去年から社会人になってしまった。

やることになった仕事は「誰に、どのような価値をどう提供したいか / するべきかを考えて、実際にお客様に届けられるようにサービスをつくって、できるだけ長く続けるためにお金を稼げるようになるまで育てる」仕事だ。

悪くない仕事だ。というかとても良い。

ただひとつだけ、仕事の話を聞いて欲しい。

愚痴というかぶつかった壁の話、社会人1年目で最も難しく感じたことを話したい。

それは「偉いおじさんに何かを捨ててもらうこと」だ。
あとどうか下劣な1章から始まるこの記事を許してくれ。

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大抵の男はただのブスと巨乳ブスなら後者を選ぶ。

仕事を始めてわかったんだけど、何か新しいサービスをお金を稼げるまでに育て上げるのはやっぱり簡単なことではない。

既に似たようなサービスや代替できるサービスはこの世にありふれている。というか大体凡人が思いつくようなサービスは他の人が大昔に思いついているので、既存の競合がいない場合はそこに需要がないから生き残れていない、と思っていいぐらいだ。

ということは俺たちが新しくサービスを作るとき、大抵の場合は既にあるサービスと争わなくてはならない。

大抵の可愛い子には彼氏がいる。可愛い子と付き合いたければ略奪愛しかねえ。そんな感じだ。

既に使っているサービスから自分たちの提供するサービスに乗り換えてもらうためには、何かその人にとって「既存サービスよりも魅力的なポイント」が俺たちの作るサービスに存在していないといけない。

例えば今の彼女から新しい彼女に乗り換える時を想像して欲しい。

今の彼女より顔が良いとか、性格が合うとか。もしくは巨乳だったり、おっぱいが大きかったり、巨乳だからかもしれない。人によって何を重視するか違いはあれど、なんらかの良い点があるから乗り換えるはずだ。

だから俺たちはサービスを作るとき、競合(今カノ)から乗り換えてもらうため、何か良い点を作らないといけない。

そこで誰に、どのような価値をどう提供したいか / するべきか考えると同時に俺たちが持っている武器(お金や技術・ノウハウ、売る場所とかデータとかも武器かもしれない)が既存のサービスに正面から立ち向かうのに必要な量・質を上回っているかどうか、考える必要性が出てくる。

武器が足りているなら使って既存のサービスをとりあえず真似すればいい。そして既存のサービスより少しだけ魅力的な点を作ればいい。ちょっと安いとか、ちょっとできることが多いとか。

大抵の男はただのブスと巨乳ブスなら後者を選ぶ。

そういうことだ。

平凡ブスは巨乳ブスにどう立ち向かえばいい?

巨乳かどうかが問題なのではなく、武器が足りているときの話でもない。俺が話をしたいのは、武器が足りていない時にある。

武器がない時に一番やってはいけないことは「相手と同じようなことをやること」、やるべきなのは「違ったことをすること」である。

ブスが巨乳ブスよりモテるためには、育乳サプリなんて飲んでいてはいけないのである。

自分がただのブスだとする。2ヶ月後の婚活パーティで100人の男を巨乳ブスと奪い合うとしよう。ただし男はどちらか1人としかLINEを交換できない。

婚活パーティなので「LINEを交換した人数が多いほうが勝ち」なのではなく自分も巨乳ブスも「100人の中から自分を幸せにしてくれる人と出会う」ことが大切だ。自分を幸せにしてくれる人はなかなか出会えないので、できるだけ多くの人とLINEを交換できたほうがいい。

では2ヶ月後の婚活パーティに向けて何をすればよいか。

答えは限りある金と時間を巨乳ブスと全く違うタイプとなるように使うべきだ、と俺は思う。

巨乳ブスがむっちりなら自分はスレンダーに、巨乳ブスが(どちらかといえば)かわいい系なら自分は(どちらかといえば)美人系を目指せばいい。

そうすれば僅かもしれないが、スレンダー美人がタイプの男は獲得できそうだ。参加費に釣り合うぐらいのLINEは交換できるかもしれない。

他にも巨乳ブスの生態を調べ、巨乳ブスが料理できないのであれば、通常ブスであるキミは料理教室に通って料理ができるブスに進化すればいいし、巨乳ブスが掃除できないのであれば、キミは掃除できるブスになれば良い。

そうすれば巨乳派の男のうち、「『カップ数が大きいこと』よりも『家庭的な女であること』が大事な男」は獲得できそうだ。

痩せるためにジムに通うか、料理教室に行くか、それとも掃除テクを身につけるか、どれが一番効率よく巨乳ブスから男を奪えるかを考えてそれにお金や時間をかけて本番に臨めばいい。

要するに巨乳ブスと乳の大きさで勝負している限り、巨乳ブスにほとんど全ての男を持っていかれるということだ。

そろそろ仕事の話をしようか。

ここで巨乳かどうかの話から、いちサラリーマンである俺の話に戻ろう。

俺の働く企業は規模が大きい。クソデカカンパニーである。
(大企業だから良い/悪い、中小・ベンチャーだから良い/悪いとかはない。一長一短だ、念の為。)

規模の大きい企業は大抵の場合、稼げているから大きいのである。大きく稼ぎもないのに、大きく展開するといずれ潰れてしまうだろう。某立ち食いステーキ屋のように。

ずっと大きな企業で働いていると常に相手より武器が揃っている状況が続く。武器が揃っているなら相手のマネをして、少しだけ相手に勝るポイントを作るだけで稼げる。

しかし、違う領域に参入するとなれば話は別だ。自分たちが違う領域に参入する場合、大抵は強大な既存サービスを相手に立ち向かわなくてはならない。

その時、今まで揃えてきた武器が使い物にならないことも多い。違う領域だからである。
ハサミが紙を切るために、裁ちバサミが布を断つために、糸切りバサミが糸を切るためにあるように、1つの武器があらゆるところで使えることなんて無いのである。

ではこんな時どうすればよいか。ここまで読んでくれた人はわかるだろうけど、強大な既存サービスと違うことをすればよいのである。

しかし、これまでずっと大きな企業で働いてきた人はこれが怖い。

万人ウケを捨ててある一部の層だけの支持に絞ることが怖い。
故に誰かから嫌われることを恐れて尖りきれないサービスがたくさん生まれるのである。

自分に武器が揃っている時には相手と同じことをしていればよい。「相手と同じことをしないこと=お客様を失うこと」となってしまうからだ。

積極的に真似ればいい。

でも競合相手より貧弱な武器(時間やお金、人など)でサービスを成り立たせるためには何かを捨てることが必要だ。コーンフレークみたいに綺麗で大きな五角形のチャートを目指してはいけない。

そして捨てることで余った武器を一点に集中させること、尖らせることが何よりも大切だ。

だけれど物事を決める偉いおじさんに、何かを捨ててもらうこと、そして今まで大切にしてきた「相手と同じように真似る」「尖らせず全部まんべんなくやる」という仕事の鉄則を捨ててもらうことは想像以上に難しい。

以上、社会人1年目で最も難しく感じた「偉いおじさんに腹を括って何かを捨ててもらうこと」でした。

ちなみに俺は巨乳よりシンデレラバスト派です。

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