住所不定になりました、源(@kinogen0018)です。
俺は今、色々あって家が無い。
家なき子である。
全国でこんなラベリングをされるのは安達祐実と俺ぐらいなものだろう。
そんなことで先日から都内のビジネスホテルを転々として生活している。
おそらく一生のうちで1ヶ月もホテルで暮らすなんて、もう無いはずである。というか何度もあっては困る。
先輩方から「転んでもタダでは起きるな」「人生はネタ作りだ」という熱い指導を受けてきたことを思い出し、とりあえず体験記を綴っておくことにした。
ホテル暮らしが楽しいのは最初だけ
ホテル暮らしをしていることを友人に伝えると、大抵は「え、めっちゃ良いじゃん!」「羨ましい」という反応が返ってくる。
このような人たちはホテル暮らしビギナー中のビギナーである。
一般に「ホテルに泊まる」という行為は非日常にしか発生しない。旅行や出張など、いつもとは違う状態にのみ発生する。
しかし旅先で1日だけなら我慢できることも、1週間や1ヶ月続く「日常」となると相当なストレスになってくる。
確かに自宅と違って自分で掃除などをしなくても、外出して帰ってくるだけで綺麗な部屋で眠ることができる、というのは魅力的だ。
しかし、その点を加味してもビジネスホテルという場所は「住む」には適していない。
ホテルは「万人ウケ」に最適化されている
一般的に生活で必要となるモノはホテルに設備・アメニティとして用意されている。
そのため、誰もがキャリーケース1つを持ってくるだけで最低限の生活をすることができる。
ホテルにあるモノは予算の限りで可能な限り多くのお客様を、可能な限り満足させられるように配置されているわけである。
しかし、万人にウケるよう揃えられた設備・アメニティはみんなから60点をもらえても、100点をもらえることはない。
例えばビジネスホテルにはアメニティとして、大抵の人が満足できるようなボディーソープを置いてくれている。
お肌が乾燥しがちな俺は天下のLION様謹製のボディーソープ「ハダカラ」を使わないとお肌から潤いが奪われていく。
また、ホテル暮らしをしていると自分が寝やすい固さのベッドに寝ることは叶わない。
スプリングの固さは人によって相当好みが分かれる。4000円の格安ビジネスホテルも某外資高級ホテルも、俺の求める寝心地ではなかった。
普段使っているボディーソープ、普段寝ているベッド。
それが恋しくなるのがホテル暮らしである。
「自宅って居心地が悪いんだよね」という人と出会ったことがあるだろうか?
俺は見たことがない。
それはみんなが自宅を自分の過ごしやすいように最適化しているからである。
ホテルに普段使っているボディーソープは持ち込めたとしても、普段使っているマットレスを持ち込むことはできない。
ホテルを自分に最適化するのはとても難しいのである。
頼りない防音性能、選べないお隣さん
ビジネスホテルの防音性能は著しく低い。都内3箇所のビジネスホテルを渡り歩いたが、いずれも廊下の声が部屋の中まで響いてくる。
壁は非常に薄い。きらびやかなBBAがトレードマークのホテルでは隣の部屋からいびきまで聞こえてくる。
さらに音の響く廊下と部屋を隔てているのがペラペラのドア1枚(若干の隙間あり)なのが大変不味い。
深夜に酒に酔った外国人が騒ぎ出した時は地獄である。
遠足前夜のような眠れない夜を過ごしてしまった。
明日は仕事しかないのに。
単に防音性能が低いだけでなく、ビジネスホテルでは周囲の環境も選べないという点も問題だ。
アパートやマンションを選ぶ時は、ごみ捨て場や教養スペースの綺麗さを確認することで、ある程度は騒いだりする人たちがおらず、民度が高く治安が良い物件を選ぶことができる。
一方、ホテルでは毎晩宿泊する客が変わる。隣に静かな一般の方が宿泊するか、それとも大音量でAVを流す人、酔っ払って絶叫する人が泊まるかは夜になってみないとわからない。
ホテル暮らしは毎晩がギャンブルなのである。
1ヶ月間のホテル暮らしで得た教訓
しかし、このホテル暮らしも無駄ではない。
賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ。
経験しても学ばないのは愚者未満である。
この1ヶ月のホテル暮らしで、ホテル暮らしや長期出張に活かせる教訓を得ることができた。
愛用しているトイレタリー製品&スキンケア製品を持ち込むべし
前述の理由より。これは身にしみて感じた。マストである。あゝ愛しきハダカラ。
パソコンとHDMIケーブルを持ち込むべし
居心地の悪いホテルで暇していた俺を救ってくれたのは間違いなくAmazonプライムビデオである。
ビジネスホテルには必ずテレビがある。今回偶然パソコンとHDMIケーブルを持ち込んでいたので、大画面でAmazonプライムビデオを楽しむことができた。非常にオススメだ。
またパソコンを持ち込んでいるとスマホでは十分にできない作業も簡単にできるので持ち込むことをおすすめする。
シワのついたスーツはバスルームに吊っておけばOK
今回のホテル暮らしでは3箇所のホテルを転々としたため、ホテル間の移動に伴って一々パッキングし直す必要があり、整理整頓の苦手な自分には苦痛であった。
特にパッキングで慎重に行うのが仕事用のスーツである。
(俺は私服出勤OKの企業なのでセットアップだが)
グチャグチャにならないよう慎重にパッキングしても、多少はシワがついてしまう。
そういった時は
- 風呂の換気扇を切る
- ハンガーに吊るしたスーツを風呂のシャワーカーテンのレールに掛ける
- 熱々のお湯を浴槽に貯めるor熱々のシャワーを撒く
の簡単3ステップでシワがとれる。
「今まで慎重にパッキングしていたあの時間は何だったのだろうか」というレベルで簡単にシワがとれるので、是非活用して欲しい。
家がなくなったり長期の出張が発生したり、とビジネスホテルに連泊することになった際は是非、上記の教訓を活かして快適なホテル暮らしを満喫して欲しい。