毎週末、友達と代わり映えなく居酒屋でだべっているキミ、ちょっと趣向を変えて山手線を歩いてみないか。
大学1年生の時に内回りで山手線を踏破し、
4年生で外回りでの一周を達成した俺から「山手線歩いて一周」の魅力を伝えたい。
なぜ山手線を歩くのか?
一般的に非日常を味わう手段として「いつも降りない駅で降りてみる」みたいな手段がある。
山手線一周は「いつも降りない駅で降りてみる」とかじゃなくてずっと降りてみる「ずっと下車の旅」である。
山手線の存在意義から普段乗っている電車という移動手段の素晴らしさまで、再確認することができる。
そして何より、友達と一緒に歩いてほしい。昔懐かしの集団下校をしているような雰囲気が味わえる。
山手線を歩いていると途中から文字通り足が棒のようになってきて、会話でもしていないと心が折れてしまうので自然と会話が続く。また12時間は歩き続けることになるので、1周した頃には下ネタから人生観まで一通りの話題は話し尽くしている。
もし君が上京したてのカントリーボーイなら歩くだけでなんとなく東京の地理だったり、駅・地域ごとの雰囲気を把握することができるし、「いつも車窓から眺めている景色を自分の足で踏みしめたい」とか「『健康のために一駅手前で降りて歩いてるんだ』系オッサンの頂点に立ちたい」とか、そんな動機でも良い。
全人類におすすめのアクティビティ、それが「山手線歩いて一周」である。
どうして山手線なのか?
コース自体が良い
山手線の駅は東京をぐるっと一周している路線だけあって駅ごとにキャラが立っており、飽きることがない。
さらに夜歩くなら素敵な夜景も楽しめる。
チェックポイントとなる駅の間隔がちょうど良い
山手線の駅は歩くために作られているんじゃないかというほど丁度良い間隔で設置されていて、スタンプラリーのようにテンポよく巡ることができる。
(俺が歩いた当時は品川〜田町間は死ぬほど長くて心が折れかけたけど、高輪ゲートウェイ駅ができたので少しは楽になるだろう)
途中にコンビニ・飲食店が多い
都心から離れることがないので、周囲に24時間営業の飲食店やコンビニが多く休憩・補給がしやすいというのもデカい。
山手線を歩くためには?
山手線を歩くには色々な準備が必要だ。
友人
道幅が狭い道もあるので、あまり人数が多いと歩きにくい。かと言って2人で歩き続けるのも結構しんどいと思うので、3~4人程度のグループが丁度良い。
日程
成人男性が普通に歩くと12時間ぐらい、お酒を飲んだり寄り道したりで沿線を満喫していると16時間ぐらいかかる。そして確実に翌日は筋肉痛になるだろう。社会人の方には土曜日の出発をおすすめしたい。
また真夏に実行すると確実に死ぬし、真冬の風は突き刺さるので春や秋といったシーズンに歩くことを強くおすすめする。
体力
山手線を一周すると40~50kmの距離を歩くことになる。事前に十分な睡眠をとり、コンディションを整えておくことをおすすめする。
服装と持ち物
できる限り軽い靴を履いて家を出よう。何故か革靴を履いてきたバカは、中盤から明らかに口数が減っていた。楽しく歩き続けるためにも履き慣れた軽い靴で臨もう。
またモバイルバッテリーは必須である。山手線を歩く、といっても線路上を歩くことはできないので、Google Map等の地図アプリで現在位置を確認しながら歩くことになるが、GPSを使っているとすぐ充電がなくなってしまう。都内で遭難しないためにも、なるべくモバイルバッテリーを用意してほしい。
当日はペットボトルが入るカバンがあると便利である。何かを手にもって歩き続けるのは想像以上にストレスになるのでショルダーバッグやリュックだとなお良い。
実際に山手線を歩く
山手線は環状になっているため、スタート地点=ゴール地点となる。
一周して戻ってきたときに「俺たちは一周してきたんだ感」のある規模の大きな新宿駅や渋谷駅もしくは東京駅をスタート地点にすると良い。
スタート地点に到着したら12時間を超える長旅の始まりである。Google Mapで隣駅まで、できるだけ線路に沿ったルートを検索し、歩き始めよう。
各駅では、記念写真を撮ったり、
時間があればグルメを満喫すると良い。
スタンプラリー感覚で各駅の写真を撮ったり、「○時に閉店するお店で××を食べる」など決めて歩くことで、飽きることなく歩き続けることができる。
もちろん、お酒が好きな人なら居酒屋やバーに立ち寄っても良いし、カメラが好きな人なら写真を撮りつつ歩けば良い。
自分なりの歩き方を見つけて山手線を満喫して欲しい。